大きな会社で社内システムを作るとき、
その規模を見積するのに「人月」という言葉が使われるのが一般的です。
「人月」というのは、「一人が一か月で作業する規模」を指し、
また「一人月いくら」でエンジニアの値段が決まります。
これを「人月単価」といったりもします。
「作業する規模」ですから、たとえば20人月、といえば
20人が作業してできあがる規模のソフトウェア、ということになります。
5か月間、4人の人がかかりきりになって
ようやくできあがる、ということです。
「人月単価」をいくらにするかによりますが、
大きな会社ですと100万円前後だったりします。
20人月だと2,000万円、ということです。
「人月」という考え方をするときは
それぞれのエンジニアの生産性やノウハウなどは
ほとんど考慮に入れられることはありません。
ですから、開発費用を抑えようとするとき
「人月単価」を抑えようという方向にのみ力が働きます。
しかしそれをやりすぎると、それに見合ったエンジニアのみで
チームが構成されてしまい、残念な仕上がりになってしまいかねません。
「こんなことができる社内システムを作ってほしい」
といろいろなシステム会社に見積を依頼したとします。
仮に、すべてのシステム会社が、
同じ規模、20人月で見積したとします。
しかしシステム会社ごとに「人月単価」が異なりますから
「人月単価」100万円のシステム会社では2,000万円、
「人月単価」60万円のシステム会社では1,200万円、
といったように、かなり開きのある額になることはありえます。
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