Chrome拡張機能で、ブラウザ最小化ボタンの挙動をカスタマイズする

公開日:2015/12/17

この記事は、書かれてから 5 年以上経過しており、内容が古い可能性があります。

先日以下のようなご相談がありました。

「Chrome拡張機能を使って、Chrome を最小化するときに、ある特定の処理を行いたい」

Chrome拡張機能というのは、Chrome ウェブストア からインストールできる Chrome 専用のアプリケーションのことです。

弊社では以前「Chrome拡張機能「クーポンチェッカー」」でご紹介した内容で開発を行ったことがあり、おそらくこの記事をご覧になってのご相談だったようです。

 

ご相談の内容

ご相談の内容は、主に2点ありました。

1.Chrome 最小化時に、本来の最小化を行わず、ウィンドウを特定のサイズ・位置に移動したい
2.Chrome 起動時に、Chrome のウィンドウを特定のサイズ・位置に表示したい

本記事では、これらの実現プログラム(JavaScript、Chrome API)について記載いたしますが、
Chrome 拡張機能に必要な実行環境(manifestファイルなど)、デバッグ方法、ウェブストアへの申請方法、などについては記載しません。

 

Chrome 最小化処理を横取りする

Chrome 拡張機能のバックグラウンド用 JavaScript ファイルに処理を記述します。

もし可能であれば、Chrome の各ウィンドウごと(というのは複数 Chrome が起動するケースもあるので)の「最小化した」というイベントをキャッチできればよいのですが、そこまで直接的なイベントは Chrome API には用意されていないようでした。

そこで、Chromeウィンドウの状態が変わったら(chrome.windows.onFocusChanged イベント)
すべての Chromeウィンドウのウィンドウの状態が最小化状態かどうかをチェックする、というように実現します。

var MIN\_CHROME\_TOP = 0;
var MIN\_CHROME\_LEFT = 0;
var MIN\_CHROME\_WIDTH = 400;
var MIN\_CHROME\_HEIGHT = 130;

chrome.windows.onFocusChanged.addListener(function(fwid){
//console.log('onFocusChanged='+fwid);
chrome.windows.getAll(function(windows){ ※1
    for(var w = 0; w\<windows.length; w++){
        var window = windows\[w\];
        //console.log(window.state+" "+window.type+" "+window.focused+" "+window.top);
        if(window.state == "minimized"){
            chrome.windows.update(window.id, {
                top: MIN\_CHROME\_TOP,
                left: MIN\_CHROME\_LEFT,
                width: MIN\_CHROME\_WIDTH,
                height: MIN\_CHROME\_HEIGHT,
                state:"normal",
                focused: true
                });
            }
        }
    });
});

※1 chrome.windows.onFocusChanged イベントでは、該当のウィンドウID(この例では fwid)が取得できるので
本来ならばそのウィンドウが最小化しているかどうかだけを調べればよいはずなのですが、ここではすべての Chrome ウィンドウの状態を調べるようにしています。

 

Chrome ウィンドウ起動時にウィンドウ位置、サイズを固定する

Chrome ウィンドウが起動するタイミングで発生するイベント(chrome.windows.onCreated イベント)で、ウィンドウの位置・サイズを変更するようにすれば容易に実現可能です。(※1)

ただ、デバッグ環境特有の問題なのか、なぜか Chrome ウィンドウを起動しても、chrome.windows.onCreated イベントが発生しないケースがありました。

このため、※2のように、chrome.windows.getCurrent で現在のウィンドウを取得する処理も追加しました。

var NEW\_CHROME\_TOP = 100;
var NEW\_CHROME\_LEFT = 100;
var NEW\_CHROME\_WIDTH = 800;
var NEW\_CHROME\_HEIGHT = 600;

chrome.windows.onCreated.addListener(function(win){ ※1
    show\_initial\_window(win.id);
});

setTimeout(function main(){
    chrome.windows.getCurrent(function(win){ ※2
        if ( win ){
            show\_initial\_window(win.id);
        } else {
            setTimeout(main, 10);
        }
    });
}, 10);

function show\_initial\_window(window\_id){
    chrome.windows.update(window\_id, {
        top: NEW\_CHROME\_TOP,
        left: NEW\_CHROME\_LEFT,
        width: NEW\_CHROME\_WIDTH,
        height: NEW\_CHROME\_HEIGHT,
        focused: true,
        state: "normal"
    }, function(){
        chrome.windows.update(window\_id, { ※3
            focused: false,
            state: "normal"
        }, function(){
            chrome.windows.update(window\_id, {
                focused: true,
                state: "normal"
            });
        });
    });
}

※3 この部分では、一度ウィンドウの位置・サイズを指定のものに変更したあとに、Chromeウィンドウが取得したフォーカスを強制的に失わせて再取得しています。
なぜこんなことをしているか、といいますと、このように再取得させないと、初めての chrome.windows.onFocusChanged イベントが起動しないためです。

どうやら、Chrome ウィンドウの初回起動直後、Chrome API 内部的にはそのウィンドウには「フォーカスがない」状態になっているようです。フォーカスがない=別ウィンドウにフォーカスが移動しても、フォーカスが変更された(onFocusChanged)と認識されない、ということです。

そのため、わざわざフォーカスを失って再取得することで、内部的にも、そのウィンドウに「フォーカスがある」状態になるようにしています。

このページの著者

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お読みいただきありがとうございました

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